不変のドクペと浮かぶぼく

心に残ったナニカについて、つらつらと。

映画「<harmony/>(ハーモニー)」についての1人語り

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<harmony/>あらすじ
「21世紀初頭に発生した全世界規模の騒乱《大災禍(ザ・メイルストロム)》を経て高度な医療経済社会が築かれた21世紀後期。

人々は従来の政府に代わる統治機構《生府》の下、そこに参加する人々それ自身が公共のリソースとみなされ、社会のために健康・健全であれと願う世界に生きていた。

だかその健全で幸福な筈の社会を揺るがす重大な事件が発生、霧慧 トァンはその背後に自殺したはずの友人である御冷 ミァハの姿を見る。

監察官としてトァンは事件を追い、医療経済社会を可能とした技術の開発者である父ヌァザとミァハの真意を探る。」


原作を読んではいたんだけど、何せ数年前のことでほとんど記憶がなかったので(大方のストーリーは覚えてました)、全くの初見のような思いでとてもワクワクしてた。

映画を観終わって内容を整理しよーとか思っていところ、一つクッソでかい問題が発覚。
残念、なんとぼくはなかなかに頭が悪かったのだ!
それこそ冷静に作品を分析してここがこうだからなんて言うことは天地がひっくり返っても無理である。なのでここからは考察と言えるような考察は一切ないのであしからず。
*以下ネタバレを含みます


・声優とBGMについて
ほとんど悪くなかったように思う。
実は上田麗奈をここで初めて知ったんだけど、正直惚れた。最高です、アレ。
あとEGOISTのEDソングもよかった。
以上。


・内容
ほとんど原作の記憶がないぼくがまず思ったのは「お、なんかいい終わり方だな。幻想的だな。地球の映像が綺麗だな。御冷ミァハがかわいかったな。」だ。頭の悪さが滲み出ている。

そんなぼくが疑問に思ったのは最後にトァンが「あなただけはあの日のままでいて」と言って引き金を引くシーン。
「あの日」というのはまぁ学生時代のことだと思うけど、昔のミァハと今のミァハの違いがぼくにはわからなかった。
学生時代は世界を憎んでいたけれど、チェチェンにいたミァハは世界を好きになっていたから?それともハーモニープログラムによる意識の消失=自分の好きだったミァハの消失になるから?
どちらにせよトァンは学生時代のミァハが好きだったからそれを裏切られたくなくて銃で殺した?
ぼくの足りない脳みそじゃあそういう解釈しか出来ない。そしてもしそうだとしたら学生時代のトァンと螺旋観察員になった大人のトァンには、ミァハに対する共通の愛があったはずで、それにしては大人トァンのミァハへの愛に関する描写が少なすぎたんじゃないかなぁと思う。
それが要塞でミァハに会っていきなり銃をつきつけて(父親を殺された憎しみがあったのは確か)「あなたはあの日のままでいて!!!」とはさすがに困惑した。
そう考えると、ハーモニーはSF映画なんかじゃなくて、サイバーパンクな世界を舞台にしたトァンの独善的な愛を描いた物語でしかなかった。
別にぼくはそういう話が嫌いなわけじゃないし、むしろ好きだからあの結末にとやかく言うつもりはないけれど、ただ、そこに至るまでの動機付けが甘かったとは思う。まぁ物語の核心ではあるけどそれのせいで他全てが台無しになるほどひどくはなかった。


・まとめ
ハーモニーを観てから3日経った今でもまだハーモニーについて考えているあたり、この映画は良作な証拠だと思う。
それに観終わったあとに心地よい虚無感があった。それこそマブラヴ オルタネイティヴやWhite album2などの大作をクリアした後のような。(唐突なオタクネタ申し訳ない)

だから結果としては満足です。
Blu-rayが発売されたらきっと買うと思います。それほどぼくの心には残りました。
特に難解なわけではないし、ストーリーの根幹はレズのラブストーリーだし、そもそもノイタミナなのでアニオタにも親切だしでぼくはオススメします。みなさんもぜひ劇場へ。

ちゃんと考察が見たい方はぼくのページの読者になっていただければ、google等で「ハーモニー 感想」とググることで頭の良い方々のきちんとした考察が出てくると思います。
すいません冗談です。

ここまで読んでくださって有難うございます。それでは、また。